柔術のスパーリングが怖い!恐怖心を減らす方法

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柔術のスパーリングで相手にやられすぎて恐怖心が植え付けられてしまった。そんなときどうやって恐怖に打ち勝てばいいのか、または恐怖心を植え付けられる前に取るべき予防策はあるのか。今回はこのテーマについて考えていきたいと思います。

読者さんからこんな質問をいただきました。ありがとうございます

僕は柔術歴1年の白帯です。僕はとても小柄な上、道場内に白帯は自分しか居ません。

以前スパーリング中に上からプレッシャーをかけられ頚椎を捻挫し、自身の身体的な脆さを痛感すると共にスパーリングへの苦手意識・恐怖心がついてしまいました。以降、スパーリングは上帯の猛攻とその恐怖をひたすらに耐える時間となってしまい、気づけば練習を休むようになってしまいました。

スパーリングは技の理解を確認する場であるとは言われますが、力の差がありすぎて技の確認どころでは無いようなスパーリングに、少しでも恐怖心を減らすコツなどあったら教えて頂けませんでしょうか

では質問に答えていきましょう。

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初心者や白帯がスパーリングで意識するべきこと

格闘技経験がなく、基本や体もできていないような白帯が色帯とスパーリングするときに一番やっちゃいけないことは死に物狂いで相手に立ち向かっていくことです。

経験ゼロやそれに近い状態では色帯の人たちに勝てる可能性は限りなく低いのでその状態で力でヤケクソに抵抗しようとするのは、相手に自分をもっとボコボコにしてくださいと頼んでいるようなものです。

白帯といえど、全力で暴れてくるような相手には色帯の人も力を使わざるを得なくなるので、そこでお互いが無暗に力を出し合った結果、怪我しやすくなるのです。

逆に力を抜けば、相手も力を抜いてテクニックに重きを置いて戦ってくれるようになるでしょう。それが人間の自然な反応だからです。どれだけスパーリングで力を抜けるかが白帯のときの最大のテーマだと思っていいです。

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お互いが脱力している状態で行うスパーリングにはプレッシャーこそあれど殺気はないし、恐怖感を抱くまでには至らないはずです。

つまり相手から猛攻を受けている時点で、もしかすると自分の戦い方がそもそも間違っている、あるいは自らハードモードにしている可能性があることを考えたほうがいいかもしれません。

また、力を入れても脱力してても白帯のときに相手にボコボコにされるのはある程度仕方ないことで力の差を感じつつ、劣勢な状況でいかに危険を回避していくことを覚えるかが今後の成長につながるんじゃないでしょうか。

もしその恐怖が単純に相手に制圧される怖さなら自分が強くなることで克服されるはずです。なので怖いから練習を休んでしまってはいつまで経っても強くはなれないし、当然恐怖にも打ち勝つことはできないでしょう。

色帯が白帯に対して気を付けること

色帯によっては白帯には絶対負けたくないと意気込んでは常にガチスパーリングを挑んでくる人も中にはいます。相手の体重、技術、経験値を全く考慮せずいつでも全力でぶつかろうとするタイプです。

ひどいのになると女性に対してでも男と同じくらい全力で行く人とかいますからね。スパーリングが始まると野生のスイッチが入っちゃうんでしょうね。

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そういう人と白帯がやるのは確かに怖いですよね。傍から見てても怪我させそうで怖いですから。なのでできる限り、そういうタイプとはスパーリングを断るか、避けるようにしましょう。目を合わせないのが一番です。

本来なら道場主、インストラクターが白帯や女性や体重差のある人とやるときは力を抜きましょうね、怪我をさせないように気を付けましょうね、と指導するべきなんですよ。

初心者や白帯を痛めつけることが修行やしごきだと思っているなら時代遅れだし、初心者を大事にしない道場はどっちにしても長く続かないんじゃないかなぁ、と思いますね。

だから質問者の方がスパーリングで恐怖を植え付けられるほどのトラウマを受けたのなら、その道場の方針に問題がある可能性もなきにしもあらずです。他人が怪我してもお構いなしの道場だったら移籍することも視野に入れましょう。楽しく柔術をやれる道場はきっとあるはずです。

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柔術で恐怖が全くなくなることはない

かくいう自分も柔術を始めて10年以上が経ち、黒帯になりましたが、いまだに練習に行く前、またはスパーリングをする前にある種の恐怖を感じることがごくたまにあります。

それは「もしかすると今日大けがをするんじゃないか」、「もしかするともう昔のように体が動かないんじゃないか」といった漠然とした本能的な身の危険と老いに対する恐怖なのかもしれません。

柔術は比較的安全な格闘技と言われますが、大けがをする可能性はゼロではないし、それによって生活に支障がきたすリスクもあるでしょう。

かといって練習に行かなければそれで終わりですし、スパーリングをやらなければ今以上の上達は望めません。

そういう意味ではどうせ恐怖はなくならない、と開き直るぐらいがちょうどいいのかもしれませんね。黒帯になっても恐怖が付きまとうぐらいなので、初心者なら怖くて当然なんじゃないでしょうか。

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柔術マン

黒帯、柔術暦20年以上。

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