柔術のスパーリングの強度は国や道場によって違うの?

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毎回、ガチのスパーリングがきつくてついていけない。もっと軽いやりたいのにみんなが本気すぎてつらい。柔術をやっているとそんな悩みにぶつかるときもあるかもしれません。今回はそのときの対処法と心構えを考えていきましょう。

読者の方からこんな質問をいただきました。ありがとうございます。

初めまして。半年ほど前に駐在先の中国で柔術を習い始めました。

学ぶのはとても楽しくてもっと早く始めればよかったと思います。

今年49歳になりますが、それだけにあちこち痛くなったり、スピードや耐久力が20-30代のパートナー達についていけないことも多く、悲観的になることもあります。

先生はブラジル人で、30分ウォームアップ、30分技の講義、30分スパーリングという流れです。

この30分スパーリング(5分5ラウンド)がとてもきついです。
常にガチスパーリングなので最初の2ラウンドで体力が尽きてしまいます。

それに比べて日本の柔術関連のサイトを見ると、スパーリング参加は自由だったり、ガチすぎると嫌われるというコメントが散見されたりして、だいぶ私が通っているところとテンションが違うように感じます。

国によって稽古のスタイルが違うものなのでしょうか?

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日本における柔術のスパーリングは軽めなの?

日本の柔術道場をひとくくりにすることはできませんが、日本人の中にはガチスパーをするのを嫌がったり、野蛮だと思ったりする人が少なくないのは事実です。

柔術で力を抜く方法!いつもガチだねって言われてない?
ブラジリアン柔術のスパーリング中、力を使わないことは本当に可能か? 力を抜けと言われるけどなかなかできない、という人のために簡単な方法を紹介します。

これはおそらく日本人の中に柔術は力や体力ではなく、テクニックを基に戦うべきだ、という考えの人が多いからじゃないでしょうか。

そのためスパーリングではできるだけ力を抜いて技術を試していこうとする傾向が強いような気がします。

とはいっても戦うことには変わらないので、どうしても力は入るでしょうし、選手思考の人たちが多く在籍する道場、または選手クラスなんかでは日本のどこでも普通にガチスパーが行われているはずです。

逆に初心者クラスや初心者中心の道場ならガチのスパーリングよりもむしろ和気あいあい体を動かしましょう、といったところもあるんじゃないでしょうか。
こればかりは日本というより、道場の雰囲気や方針によっても異なりそうです。特に先生が力重視で戦う人だったりしたら生徒も自然とそれに習ってスパーリングするようになりそうですね。

海外のスパーリングは全部ガチなの?

海外といっても世界各国人々の気質や道場の雰囲気も違うので、これもまた一概には言えませんが、ブラジル人は基本ガチな人が多いのもまた事実です。もちろん人にもよりますけどね。

ブラジル人に限らず、外国人の中には軽いスパーリングという概念がそもそもない人もいます。スパーリングとはお互いが全力をぶつけるもの、という考えを持っている人も少なくなさそうです。

もし自分が今、そういう人が大多数の道場に在籍しているとなると、そこで軽めにスパーリングをするのはなかなか難しいでしょう。

柔術を初めて半年程度の白帯にガチで来るぐらいなのでそういう人たちには「軽めにやりましょう」とか通じなさそうですよね。

もしそれがしんどくて嫌になるほどなら移籍することをおすすめします。柔術自体を辞めちゃうよりも移籍するほうがずっといいです。自分に合った道場選びは幸せな柔術ライフを送るうえで最重要事項の一つです。

嫌なガチスパーリングを克服する理由

ガチのスパーリングがきつくてつらくなる最大の理由は、あなたがスパーリングでいつもやられる側にいるからです。もしガチだろうと、ソフトスパーリングだろうと、自分に技術があれば相手を軽くいなすことができるようになるはずです。つまり一番の近道はあなた自身が練習して強くなることです。

白帯のときはどっちにしたってやられる運命にあるので、このつらさを耐えるかどうかがこの先の自分の未来を左右すると思っていいでしょう。つらい時は自分が青帯や紫帯になって白帯をけちょんけちょんにしているところを想像するといいです。その域に達するとスパーリングするのはまあ気持ちいいですよ。

本当に嫌になった無理して続ける必要はないですが、多少つらくても嫌にならない程度なら強くなるために我慢する価値はあるはずです。

そんな将来のことを言われても今すぐの解決方法が欲しいという場合は、自分だけでもガチスパーリングのときに力を緩めてみてください。自分に力が入っていて力で抵抗しようとするからその反応で相手にも力が入るのです。つまり自分のガチ度が相手のガチ度を左右するとも言えるのです。

さすがに脱力した状態で戦っている白帯にフルパワーで向かってくる色帯の人は少ないんじゃないでしょうか。もしそれでもみんなフルパワーで極めにくるようでしたらもうその道場では諦めるしかないです。

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柔術マン

黒帯、柔術暦20年以上。

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