相手の頚動脈や気管を絞めあげて呼吸をできなくしてしまう攻撃といえばチョーク。柔術には、様々な体勢やシチュエーションで使える数々の絞め技が存在します。そこで柔術で使えるチョークの種類をまとめて紹介します。
1、クロスチョーク(十字締め)
その名の通り、両腕をクロスさせて相手の襟を掴んで、頸部を締め上げるのがクロスチョーク。柔道では十字締めといったりもしますね。柔術では初心者がまず一番初めに覚える絞め技がこれです。
ガードポジション(下になった状態)から極めることもできれば、マウントやハーフガードなどトップポジション(上になった状態)からも極めれるのがクロスチョークの特徴です。
2、エゼキエルチョーク(袖車)
片方の手でもう片方の自分の袖を持って、テコの原理を使って相手の首を絞める技がこのエゼキエルチョーク。柔道では袖車といわれます。
もともとの起源は柔道の技ですが、一体なぜ柔術ではエゼキエルチョークと呼ばれるようになったのか。
それはブラジル人柔道家のエゼキエル・パラグアスが寝技の練習をするために柔術道場に練習に行き、柔術家たちをこの技で極めまくったからだそうです。
エゼキエルチョークは、相手のガードポジションの中、マウントポジション、ハーフポジション、バックなど様々な角度から極めることができるので覚えておくと強いです。
ギロチンチョーク
相手の前方から首を極めるに行くのがギロチンチョーク。フロントチョークなどとも呼ばれ、一見シンプルなようでとても奥の深い絞め技です。
道着でも極められますが、どちらかというとノーギのほうが極めやすいのが特徴です。特にノーギの場合は一瞬のスキをついて極めることのできる一撃必殺技です。
3、バックチョーク
バックから相手の首を絞めるのがバックチョーク。俗にいう裸絞めのことで、リアネイキッド・チョークと言ったりもします。格闘技雑誌などでRNCなどと書かれているのは、このことを指します。
バックチョークはノーギのイメージが強いですが、道着を着た状態でもノーギでも両方できます。
チョークの中でも相手のバックをコントロールしながら極めることもあって相手から攻撃を受けるリスクを最小限に抑えたうえで極めに行けるのが特徴です。
カラーチョーク(送り襟絞め)
チョークの中でも最もバリエーションのある技の一つがこのカラーチョーク。柔道では送り襟締めとしても知られます。文字通り相手の襟を使って首を絞める技で、無数の極め方、入り方があります。
カラーチョーク
ボウアンドアローチョーク
クロックチョーク
ループチョーク(小手絞り)
サイドポジションからのチョーク
サイドポジションからも襟やラペラを使った多数のチョークがあります。
サイドコントロールもまた攻撃する側からすると相手を十分にコントロールしたうえで極めに行くことができるため、比較的安全な状態からの攻撃といえそうです。
ベースボールチョーク
ブラボ・チョーク
ラペラチョーク
ノースサウスチョーク
柔道で言うところの上四方固めから極めるチョークがノースサウスチョーク。仰向けになっている相手の首をうつぶせになって圧力をかけて締め上げる技です。体重の重い人にかけられたら地獄です。
三角締め(トライアングルチョーク)
三角形に組んだ両足の中に相手の首と腕を固定して極めるのが三角締め、またはトライアングルチョークです。下から極めるイメージが強いですが、上からも横からも極められます。
肩固め(アームトライアングル)
肩固めは別名腕三角絞めとしても知られ、英語ではアーム・トライアングル・チョークといわれます。原理は三角締めと同じで相手の首と腕を捕らえて極めます。
柔術でもノーギでも両方でよく使われる技です。
ダースチョーク
三角締めや型固めと同じ原理で極める、もう一つのチョークがダースチョーク。スピニングチョークとしても知られる技で、相手の腕を一本巻き込んで首を締め上げるのが特徴です。これも道着でもノーギでも両方使われます。
まとめ
以上、柔術で使えるチョークを紹介しました。ここで紹介したのはあくまでもチョークの一部に過ぎないです。
この他にもたくさんのバリエーションがあるので、ぜひ様々なアイデアに触れながら挑戦してみてください。